THE SAMURAI CHALLENGE 日本初! 外国の方による22日間 日本縦断ラリー

2017.4.12〜5.4

ベントレーのドラシャ破断 メカニックを「空輸」

サムライ・チャレンジ、スタート

さて、スタートは4月13日に博多の海の中道のホテル、ザ・ルイガンスから。スタッフは11日に来日し、参加者も12日午後の受付に合わせてホテルに集まった。そして参加者たちは13日の午前中に博多港の保税倉庫へクルマをピックアップに行き、ガソリンスタンドで給油して、それからスタート地点で車両整備をするといった具合で、いきなりのスタートである。これでもたいした混乱がないのだから慣れたものだ。

どれもスケールが違う、英国/日本の対応

トラブルもメカニカルも含めて沢山あり、その都度われわれも迅速に解決したが、特に各地の修理工場にはお世話になった。主催者も2台のサポートカーに工具を満載して、数人のメカニックが同行していたのだが、やはり用意していないパーツもあり、通常では入手し難い種類のオイルや、6Vバッテリーや急速バッテリー・チャージャーも必要になった。そして時には板金や溶接作業をする必要に迫られた。ベントレーのドライブシャフトが折れた時には、イギリスからメカニックが部品と共に飛行機に乗って持って来た。

そういうわけで、九州では西岡さんや横田さん、関西では上野山さん、村田さん、田中さん、関東ではスーパークラフトの山田さん、ブレシアの森さん、新潟ではT-Driveの竹ちゃんにお世話になった。またドイツのリキモリ・オイルは、特に戦前車用に日本の法律に適合し環境にも配慮した有鉛ガソリンと同じ効果があるガソリン添加剤を開発して、参加車に提供してくれた。

福岡県警はスタート地点の管轄ということで、慎重に対処し厳しく指導してきたが、しかし後にサムライ・チャレンジが事故もなく無事終了したことを喜んでくれたのも彼らだった。その他の地域の警察はむしろ優しく親切な対応が多く、きっと参加者たちにとっても日本の警察は頼もしく映ったことだろう。

紳士の身のこなし これが海外のクルマ好き

参加者のほとんどが初めての日本で、いったいどうなることやら、と私を始め多くの人は思ったが、皆さん、さすがに運転スキルも高く1日彼らの走りを見て私も安心した。すれ違いが困難な山道でも、対向車とのかわし方も紳士的でありながら素早い。

こうして、九州・博多から出発して、阿蘇を巡り、小倉から下関で本州に入り、山口の錦帯橋、広島の宮島、そこから石見銀山を経て、日本海側に向かって出雲大社でお参りしてから島根の宍道湖のほとりの城下町・松江、それから鳥取砂丘を経て、宮津から京都へ向かい平安神宮で6日目のゴール。前述の佐渡島以外では、6日目の京都と13日目の東京で2泊したが、それはちょうど一週間ごとの休日にもあたり、車両を整備する時間を取ることができて、参加者は休息や観光をした。スタッフもちょっと一息といったところだ。これは合理的なスケジュール設定で、京都では祇園のお茶屋さん『一力』で舞妓さんの体験をした。
 

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