なぜSUVが世界で人気なのか 「売れるから」以外の「事情」とは?
公開 : 2017.06.24 16:40 更新 : 2017.06.24 17:22
政治問題 グローバリズムゆえの苦悩も
これまで、グローバルカーを開発する度に、各メーカーは市場毎に違う嗜好への対応に苦しめられてきた。たとえばフォードが、英国とアメリカでベストセラーの座についていたとしても、その売れているクルマは、かたやフィエスタで、かたやF-150ピックアップだ。
双方の需要を満たせるクルマが想像できるだろうか。それが容易に絞りこめるとなれば、造る側にとってこんなにラクなことはない。SUVは万能的な人気という幻想を現実にし、より大きなスケールメリットをもたらす。
スコダが新型SUVから、浸透しつつあった「イエティ」の看板を下ろしたのは、中国での販売を見こみ、彼の国と政治的に微妙な関係にあるチベットの言語に由来する車名を外すという決断がなされたからだ。
ヒュンダイはコナをカリフォルニアのスタジオでデザインし、エンジンや脚回りを各仕向け地のために調整して世界的に売り出す計画だ。
ヒュンダイのデザイン部門のコメントもなかなか興味深い。