新型エクストレイルに、「プロパイロット」は必要か? 70%の人が選ぶ理由
公開 : 2017.07.03 11:40 更新 : 2021.04.22 13:28
疑心暗鬼 それが今の部分自動運転
センサーが先行車を見失うと、「プロパイロット」は少々焦るみたいな動きをする。前述したように、「プロパイロット」は高速道路での使用を前提にしているわけだけれど、そうはいっても、たとえば先行車とたまたま出口が同じだった場合である。圏央道の某出口は登って曲がっている。上りのためこちらの速度は落ちる。ゆえに “加速” する。そこで大きく右に90度カーブしているような場合、フロントのカメラによるマルチセンシングシステムをもってしても先行車を見失ってしまう(カーブに向かって加速!)。
きゃーっ! この先どうなるんだ!? ドライバーがブレーキを踏んだ瞬間、「プロパイロット」は一時解除されるので問題ないといえば問題はない。とはいえ、いつ問題をおこすかわからないドライバーに運転を任せておくわけにはいかない。
AIが暴走せぬか、人類を滅ぼしはしないか、核ミサイルのボタンを押しはしまいか、ターミネーターをつくり出したりはせぬか、と疑心暗鬼な筆者においてはなおさら。
未来の話はさておき、「プロパイロット」でもっとも有効なのは、のろのろ運転を必要とする渋滞時だ。止まっては進み、進んで止まる。お盆渋滞の苦しみは多くの日本国民が知るところだろう。それがなくなる。筆者の場合は疑心暗鬼なのでなくならないけれど、慣れれば緩和される、ということはいえそうだ。
あるいは、走りなれて道路環境がわかっているところでのみ使用する。日産が想定しているように、「タフ・ギア」のエクストレイルで海や山で存分に遊んだ帰りの渋滞時に、「プロパイロット」はありがたい! と思うのかもしれない。
「プロパイロット」は電磁式のパーキングブレーキが奢られる。もし4輪のブレーキだけで停止していたら、なんらかの原因でエンジンが停止した時にブレーキが効かなくなる。パーキングブレーキが機械的にかかっていれば、そういう場合にも安心だ。