ジープ・コンパス、9速AT×ディーゼル試乗記 SUVとして実力低し キャシュカイ/ティグアン優勢
公開 : 2017.06.29 17:40
走らせても、つらい
荷室空間は日産キャシュカイの430ℓを上回る438ℓ相当の空間を獲得しているが、フォルクスワーゲン・ティグアンは615ℓである。リアのトノカバーを外すには手間が掛かり、リアシートも完全には倒れないという点を鑑みると、完璧とはいえない。
ジープはコンパスに(われわれが望んでいるような)オフロードの走破性を持たせようと躍起になっている。しかし実際のところコンパスが走るのは、たいてい舗装されたオンロード。
そのため138psのエンジンはある意味妥当あもしれない。ただうるさいのと、荒いアクセルワークをしてもライバル車はそうではないのに、コンパスは唸る。
また9速オートマは消費者の期待しているスムーズさはなく、オンボロのクルマに乗ったときの感覚と似ていた。ギアボックスはちゃんと仕事をしているのだろうか。
ステアリングは極めて軽い。ただ、コーナリングではライバル車のセアト・アテカは落ち着いていた印象だったが、コンパスはのたうち回るような感じ。
つまりよっぽど綺麗な舗装路が続く高速道でもない限り頼りないといえる。