ボルボと中国ジーリーの「Lynk&Co」、英国人デザイナーはどんな夢描く? インタビュー
公開 : 2017.07.02 17:40 更新 : 2018.04.26 14:55
独特なスタイル貫く「Lynk&Co」
Lynk&Coは、独特なスタイルのブランドだ。中国資本で創設されたが、デザインや技術開発は欧州のメンバーが手掛け、生産の基準は欧州、設備は中国のボルボ向け工場を使用する。
ホーブリーが思い描くブランドとデザインのテーマは、スウェーデンの暗黒小説や、それを映像化したTVドラマに着想を求めたという。
「テーマはスカンジナビアン・ノワールです。それに、日々の暮らしの中で重要なものの多くはダークカラーだというのも、発想の源になっています。チョコレートやエスプレッソ、それにギネスとかね」
彼が率いるチームは、Lynk&Coのテーマを、クルマのフロント周りに表現した。グリルやボンネットの開口部形状、ヘッドランプやデイタイムランプなどだ。
「クルマの顔つきは、中国市場では非常に重要視されます。おそらく、西側の国々以上に」
結果として、Lynk&Coのデザインのキーとなる特徴は、ボディ幅いっぱいに広がった、ダークなプラスティックのスリムなグリル、そしてヘッドランプのハウジングの形状となった。フェンダー上部に配された見やすいランプは、デイタイムランプとしての機能性も十分だ。
ホーブリーは述べる。「グリルには様々なディテールを盛り込んでいます。中国の彫刻は、骨や木を材料にした小さな飾りでも驚くほど複雑です。その趣や歴史を反映しました。中国人はディテールを好みますからね」