BMW 523dに「ツーリング」追加 吉田 匠が試乗 ハンドリング/乗り心地は?
公開 : 2017.07.03 17:40 更新 : 2017.07.05 12:19
ハンドリング、乗り心地は?
5シリーズは、60km/h以下の低速では後輪をステアリングと逆位相に切って回転半径を小さくし、それ以上のスピードでは同位相に操舵して安定性を増すインテグレイテッドアクティブステアリングを、標準装備している。
その恩恵もあって、ステアリング操作に対する反応が特に低速でシャープに感じられるのも、ドライビング好きには朗報かもしれない。
そういった、適度にスポーティな操縦感覚を備える一方で、乗り心地もフラットで快適なものに感じられた。そこには、ツーリング全車に標準で備わるリアのセルフレベリング機能付きエアサスペンションが功を奏しているはずだ。この装備、特にリアの荷室に大きなラゲッジを積んだときなどに、明確な効果を発揮するはずである。
とまあ、気持ちよく走る523dツーリングだが、もちろん気になることも皆無ではない。
それは、路面の継ぎ目や突起を超える際にタイヤから発せられるコンッコンッというショック、いわゆるハーシュネスが割りとはっきりボディに伝えられることだ。
その主因はランフラットタイヤを標準で履いていることにあると思われるが、乗り心地が全般にスムーズなだけに、それが余計に気になったといえる。
試乗車は標準の18インチタイヤを履いていたから、オプションの19インチ装着には慎重になるべきかもしれない。
部分自動運転を可能とした運転支援システム、ドライビングアシストプラスを装備しているのも新型5シリーズのウリのひとつだが、今回は試乗時間が短くその効果を確認することができなかった。なのでそれについては評価できないことを、お断わりしておきたい。