トヨタC-HR(前輪駆動)、止まる? 曲がる? 氷上で性能テスト
公開 : 2017.07.05 17:40 更新 : 2021.03.05 21:27
前輪駆動の「トヨタC-HR」。今回は、スケート/アイスホッケーの会場に、運び込んでみました。果たして、止まる? 曲がる?
7世代目 なにが進化?
クルマの世界において、特に流行や感応的な印象といったものに左右されず、ただひたすら性能を向上させていく構成要素がスタッドレスタイヤだろう。開発陣は、ライバルの動向を横目で伺いつつ、氷上における制動距離が数パーセント縮まったことに胸を張る。単独で走り、記録を競う様子はラリー競技のそれにも似ているのである。
1997年に誕生したグッドイヤーのスタッドレスタイヤ、アイスナビが4年ぶりに刷新された。アイスナビ・セブン(ICE NAVI 7)はその名の通り同社として7代目のスタッドレスとなる。通常スタッドレスタイヤの試乗は年明けから雪と氷が残る季節に行われ、その後夏を越すまで緘口令が敷かれることが多いのだが、今回はスケートリンクの上で先代たるアイスナビ・シックスと比較試乗し、すぐに発表できるので記憶も新鮮だ。
トレッドパターンを見ると、大きく3本の縦溝が入っていたシックスに比べ、セブンは4本。これによってウェット性能が向上しているという。空気を入れていない状態のセブンを観察してみると、両ショルダー部がしっかりと形状を保持しているのに対し、トレッドの中央部分は僅かに凹み、柔らかな面を作り出している。これによりトレッドの接地形状や摩耗エネルギー分布が均一になり、雪上性能と氷上性能が共にアップしているという。またコンパウンドに関しても低温で硬くなりにくいシリカをより細かな粒子にしているため氷や雪との密着性も高まっているという。