800ps超えは当たり前に? 激化するパワー競争 裏で芽生える「危惧」
公開 : 2017.07.08 06:10
行き過ぎた状況を、マクラーレンは疑問視か
すでに0-100km/hは3秒以下、0-200km/hも8秒を切るのだ。確かに公道向けタイヤを履いて、これを大幅に削ることは難しいだろう。
しかし、それよりさらに高い速度域での加速においては、大きなアドバンテージになるという。多くのクルマがある程度まで速く走ることはできるが、さらにその先、おそらくリミッターに当たるまで、変わらず加速し続けられるクルマはほんのひと握りに限られる。
今後数年のうちには、1500psを誇るブガッティ・シロンの後継モデルが立案されるかもしれない。現時点ではもはや超えられない限界と思われるハイパーカーだからといって、これより遅い次期モデルが提案されることがあるだろうか。
おそらく、この行き過ぎた状況を、本当に行き過ぎではないかと疑問視しているのは、マクラーレンくらいではないだろうか。
彼らは720Sの後継をどのようなものにするか模索しているが、たぶんそれも少しの間のことだろう。はたしてその結果がどうなるか、それは不明だ。
とはいえ、おそらくはこれまでと同じ道を辿ることになるのだろうけれど。
いかにフェラーリが250SWBの、マクラーレンがF1の、それぞれ生まれ変わりだとアピールしても、パワーウォーズから離脱するリスクは大きすぎる。