JCCAクラシックカー フェスティバル 筑波ミーティングサマー
2017.07.02
日本クラシックカー協会が主催している年間3戦のクラシックカーレース。シリーズの第2戦、「筑波ミーティングサマー」が今年もまた筑波サーキットで開催されました。当時の国内レース車両によるレースも行われ、日本のモータースポーツの歴史と空気感を感じることができるイベントとして貴重な存在といえるでしょう。
クラシックカーファン夏の定番イベントが今年も筑波サーキットで開催
7月2日の日曜日、わが国のアマチュアモータースポーツの聖地として長い歴史を持つ茨城県・筑波サーキットのコース2000を舞台に、今年もJCCAクラシックカー フェスティバル 筑波ミーティングサマーが開催された。日本クラシックカー協会(JCCA)が主催する本イベントは、4月の『富士ジャンボリー』、そして10月の『エンデュランス筑波ミーティング』の3戦で競われる、クラシックカーを使用しての準国内格式のJAF公認レースとして、クルマ好きの間で広く知られている。
そのレースカテゴリーは車種や年代、チューニングの有無、排気量などによって分けられている。その内訳は、1968年前後と1970〜1975年のノーマルカー(改造は安全装備とサスペンションのみ可)による『P68/75 RACE』、1968年前後と1970〜1975年のチューニングカー(加えてエンジンチューニングが許される)『S68/75 RACE』、1965年までの生産車をチューニングした『S65 RACE』、1970年式までのフルチューニング車両(ボディ、エンジンの大幅な改造が許される)による『F RACE』、往年のマイナーツーリングカーレース仕様に改造されたKP61スターレットとB310サニーで競われる『TS CUP』と、ツーリングカーのカテゴリーだけでも非常に多彩。
さらには軽自動車由来の小排気量エンジンを積んだ国内フォーミュラである、FL(FJ360、FL-B、FL500、FL550)による『FL RACE』や、HFR(ヒストリックフォーミュラレジスター)が主催する、空力装備を持たない葉巻型時代のF2、F3、FJ、FF/フォーミュラフォードといったフォーミュラマシンによる『HISTORIC FORMULA』では懐かしいモノポストマシンたちの勇姿も見ることができる。
このほか、1979年式までの車両(日本車/外国車)によるスポーツ走行クラスも設定されており、幅広い層のクラシックカーオーナーが愉しめるイベントになっている。会場内ではそのほかにも旧車に関するグッズやパーツ(さらにはクルマそのものまで)が販売されているオートジャンブルやフリーマーケットも開かれており、この日の筑波サーキットはまさにクラシックカー一色に染まっていた。
当時のストリート事情に想いを馳せる?
時間が巻き戻ったかと錯覚するような空気の中、ナンバー付き車両から純レーシングマシンまでがサーキットを駆ける姿を目にすることができるのが本イベントの醍醐味。もちろん速くて厳ついレースカーは見ていてエキサイトするが、庶民派(?)の筆者はストリートカーによるレースの方が親近感を感じるのもまた事実だ(とはいえ、旧車でレースを行うには並大抵ではない情熱が必要だと思うが・・・)。中でも普通に街中を走っていそうなクルマにロールバーやフルハーネスなどのサーキット走行に必要な安全装備が追加されたP68/75 RACEや、ストリートレーサー的なモディファイ&チューニングが為されたS68/75 RACEなどは日本車と外国車が適度に混ざっており、当時の欧州車と日本車の実力の差や、それをチューニングやドラテクで埋めていった様子が想像され、クルマ好きとして実に興味深かった。