マイナーチェンジ版グレイス・ハイブリッド試乗 フィットと使い勝手の違いは?
公開 : 2017.07.26 15:40
セダン、後席のアドバンテージ
グレイスの後席居心地のアドバンテージは座り心地である。多くのハッチバック車は後席収納のためにバックレストサイズを小さめにしたり、収納しやすい形状を採用する。ベースとなったフィットの後席収納は積載の多様性で群を抜いているが、グレイスは6対4分割式のトランクスルーを備えるだけ。トランクスルーの開口形状も車体剛性と遮音性を配慮した設計である。
大柄な男性もゆったりと座れるサイズのバックレスト。深めに設定された後傾角と収まりのいい座面形状により、シートに身を委ねるような寛いだ着座姿勢を取りやすい。車体骨格に密着するような構造なので、シートの建て付けもがっちりしている。シートごと揺すられるような収まりの悪さは皆無である。
付け加えるなら最大積載容量ではハッチバック車に及ばないが、後席使用時で積み上げをバックレスト高で制限した時の荷室容量はハッチバック車を大きく上回る。低く荷室床面で掃き出し段差も大きいため、重い荷物の積み降ろしが多少面倒だが、細身のキャディバッグなら4本の積載も可能である。積載の優等生であるフィット(写真水色)でもキャディバッグ込みで4名のゴルフ行は無理だ。