マセラティ・グランツーリスモ、新型を前に2017年の「ひと押し」 MCを試乗

公開 : 2017.07.22 12:10  更新 : 2017.07.22 12:48

「まるで古風なイタリアンオペラ」

フェラーリがマラネロで作ったV8は、近代のターボエンジンを打ち負かすには役不足で、まるで古風なイタリアンオペラのような感じだ。

しかしレスポンスは突出していて、このエンジンはタコメーターのレッドゾーンに近いところで踊るのが好きなようだ。

エンジンから発せられるサウンドトラックは可変スポーツエグゾーストが奏でるもの。単に流しているようなスピード域ですら、ハードなアクセルワークをもってすればコックピット内には官能的なサウンドが響き渡る。

このほかに、MCにはカーボンボンネットとアグレッシブなディフューザーも備わっている。

ただしギアボックスは冴えない6速オートマ。ステアリングの感触も時代遅れな印象を受けた。

電子制御と油圧のアシストがフィードバックをぼんやりとしたものにしていて、タイトコーナーの連続だとステアリングを必要以上にクルクル回さなければならない。

ただしグリップレベルは天下一品。しかし、MCで限界近くのハイスピードまで攻め込むと若干のアンダーステアを感じた。

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