パナメーラ・スポーツ・ツーリスモに試乗 まずは「4 E-ハイブリッド」
公開 : 2017.07.23 00:10 更新 : 2017.07.23 00:11
■どんな感じ?
まずは「スポーツ・ツーリスモ」の実用性からチェック
ベースはスタンダードなパナメーラ。なのでホイールベースは2950mmのままだ。長く見えるのはルーフラインが伸びたのと、Dピラーが立ったからであろう。
全長は5049mm、全幅は変わらず1937mmで、全高は5mmだけ高くなって1428mmとなっている。もちろん後席から荷室にかけての室内空間は広がっていて、これこそが特徴であるともいえる。
後席に乗り込んでみる。新たに設計されたルーフラインのおかげで、頭上のスペースが広まり、2人乗っていても快適である。
ただしこの空間に「+1」つまり5人目の乗客を迎え入れようとすると、その客人は狭さに苦しめられることだろう。センタートンネルが大きく、足元が狭くなりがちなのが原因だ。
リアシートは左右と真ん中でそれぞれ折りたたむことができる。荷室は一見広そうに感じるが、実のところ一泊分の荷物を詰め込んだ旅行カバンを一つ収納するのがやっと、という感じ。
積載量は520ℓで、シートを倒せば1390ℓになるが、ハイブリッドだとバッテリー分の容量を失うため、425/1295ℓとなる。ちなみにカイエンの積載量は618/1728ℓ。
ただし、実用性は必ずしも必要とされているワケではないのかもしれない。もしポルシェが批判を受け荷室の改善に乗り出し、ラゲッジネットやパワーソケットを備え、電動ゲートを全車標準装備にし、荷物の積み込みのしやすさを上げたところで、そんな実用的なクルマよりももっと別の選択肢になびいてしまうハズ。
シューティングブレークという要素を考えたときに思いつくのは、単純にパナメーラのカタチをした魅力的なクルマなのか、はたまたポルシェに生活感を足したクルマなのか、ということだ。