★4.5 パナメーラ・スポーツ・ツーリスモ「ターボ」試乗 独自の魅力
公開 : 2017.07.23 20:10
ヤマでも楽しめるか?
ハンドリングの正確さと安定性、ロールのコントロール、ステアリングの重さとフィードバック、そしてドライバーを熱中させるという点で、アウディRS6などを凌ぐのは明らかだ。
それでいて、しなやかで穏やかな乗り心地や、4WDならではのトラクション、大型車ならではのスタビリティもそこにはある。
長距離を飛ばそうとしても、コーナリングに没頭しようとしても、このパナメーラは満足させてくれる。
次期ベントレー・コンチネンタルGTにも搭載される予定の新型4.0ℓV8ツインターボは、豊潤で魅力的なエンジンだ。サウンドも素晴らしく、さまざまな使用状況において心をひきつけるものが感じられる。
とはいえ、速さだけに限れば新型E63 Sに及ばず、アウディRSの大型モデルほどでもなく、さらに価格帯も考慮すれば、やや行き詰まり感がある。
だが、そうした避けがたい数字的な比較はともかく、路上でのパフォーマンスについて欠点を見つけるのは難しい。
V8ユニットはレスポンスに優れ、トルクは桁外れで、回転はスムーズかつ鋭く、耳も喜ばせてくれる。
8段のDCT(PDK)は直感的にキックダウンし、マニュアルモードのシフトスピードと洗練度もバランスが取れている。