ロードスター再考(1) 初代マツダMX-5 いかにして世界を変えた?

公開 : 2017.07.26 19:10

「ノックアウトされそうになるくらい楽しい」

日本で発売されたユーノス・ロードスターは英国のものに比べて、パワーステアリングや電動ウインドウ、エアコンなどの標準装備が多い。また一般的に信じられているのとは反対に、ヨーロッパ車と同程度の防錆も施されている。

パワーアシストの有無に関わらずステアリングのフィードバックは一貫性があるうえ、ラグやイナーシャもゼロ。

ターンインはとてもシャープで後輪のグリップも絶妙だ。帰路につけば、思わず遠回りしたくなるに違いない。

1.6ℓのツインカムは猛烈にパワーが有るわけではなく、1994年に追加された1.8ℓの方が力強さがあるが、それでも非力と感じることはなく必要にして十分といったところだ。

必然的にギアチェンジの頻度は高くなるが、先述したとおりシフトフィールが非常に良いので煩わしく感じることはない。

決して目立つタイプのクルマではないが、購入すれば様々なオーナーズクラブや、専門的な整備を施してくれるお店も揃っている。

£500(8万5000円)くらいの、オプションだったハードトップを装着すれば1年中何も気にせずに走らせる事ができるし、取り外しもひとりで可能。悪癖など皆無の初代のロードスターは、「ノックアウトされそうになるくらい楽しい」と言っても過言ではない。

次回は初代ロータス・エリーゼを試す。

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