燃費32km/ℓ スイフト・フルハイブリッド試乗 第4のパワートレインを評価

公開 : 2017.07.27 20:40

スイフト/ソリオ 変速スピードの違い

スイフトを縦横無尽にEV走行させるほどのパワーはないMGUも、駆動アシスト役としてはそれなりに存在感がある。トータルの体感動力性能は1.2ℓやマイルドハイブリッド比であからさまに速いわけではないが、ハッキリと小気味よい。

前記のように超エコランを心がけないかぎりはEVになりにくいので、無意識で走っていると “1.4〜1.5ℓのコンパクトカー” といった風情である。


クラッチ断続時にISGでアシストすることで、ロボタイズドMTのクセが緩和されているのはソリオ(写真赤)と同様。スイフトでは変速スピードをさらに切り詰めているそうで、なるほど、その変速は普通のトルコンAT程度にはスムーズで速いが、さすがにツインクラッチのDCTにはおよばない。とくにトルク変動の大きい1〜2速間にはいかにもロボタイズドMTのまどろっこしさが残っており、個人的にはシフトショック上等……でいいから、もっと切り詰めたほうが、恩恵にあずかるユーザーが多いと思われる。

乗り心地や操縦性は、数あるスイフトでも屈指に良い。スイフトはパワートレインのちがいで、同じFF車でも最大120kgという重量差があるのだが、アシのチューニングはRSと標準系のそれぞれで1本化されている。


よって、パワートレイン(≒重量)のちがいで、スイフトの操縦性や乗り心地も意外なほど千差万別。しかも「重いほど快適」あるいは「軽いほど曲がる」といった単純な構図で片づけられないのが、スイフトの興味深くも悩ましいところでもある。

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