有力な小型車9台を比較 日本からも日産/スズキが勝負(前編)
公開 : 2017.07.29 11:40 更新 : 2021.03.19 11:28
8位:キア・リオ1.0T-GDI 3
キアは数カ月前、この4代目リオを新たなファッションアイコンだと紹介したが、このカテゴリーにおいては実用本位の1台に過ぎない。
実用本位結構、と思うかもしれないが、世界最高峰のコンパクトカーたちと渡り合うには、プラスαのない実用車であることは力不足を意味する。
キャビンは広く、成人が後席に乗車する機会が多いというなら、その点に関してはトップ3に入るほどだ。スイッチやトリムの作りも、耐久性がありそうだ。
しかし、試乗車の室内はくらい色遣いで、全体的に硬い素材で覆われ、なんとなく悪い予感を呼びさえする。
このクラスにしては大きいクルマに感じられるが、それはハンドリングによるところが大きい。それは柔らかく、緩慢で、安定はしているのだが、活気というものがまるでない。サスペンションは路面からのノイズを盛大に伝えてくるのだが、振動面は無感覚といってもいい。
新型の1.0ℓ直噴ターボは、このクルマ最大のトピックだ。ターボが利けばそれほど歩みが遅いわけでなく、スタミナとほどほど鋭い回転を見せ、クルマをそれなりに元気よく走らせる。
結論
先代よりは大きく進歩した。しかし、細心の欧州勢に比べれば、スタイリングも、運動性能の洗練度もまだまだ遠く及ばない。