ルノー・コレオス2017年モデルに試乗 いま「大型SUV」投入の価値は?
公開 : 2017.07.31 16:40 更新 : 2017.07.31 19:08
■どんな感じ?
まずはコレオスの実用性を検証
実に好ましいクルマだ。試乗車は2タイプあるトリムの上級版である「シグネイチャー・ナビ」グレードで、その名の通りナビゲーション・システムを備えるほか、8.7インチのタッチパネルやフルレザーのシート、19インチのアルミホイールなど、装備は充実している。
とはいえ、下位の「ディナミークSナビ」グレードでも、たいていのユーザーは十分に満足できるだろう。
リアのパーキングカメラやパノラミックサンルーフ、7.0インチのディスプレイや数多くの安全システムなどが装備されているからだ。ヒーターと換気機能の付いたドリンクホルダーに至っては、他の採用例を探すのも難しいアイテムだ。
コレオスはルノーのフラッグシップということになるが、インテリアのクオリティやテクノロジーを考慮すれば、それももっともだと思える。
8.7インチのタッチパネルを備えるインフォテインメントシステムはデザインがよく直観的で、レイアウトはよく練られている。
実用装備も豊富で、USBソケットは4つ、小物入れはあちこちに設えられている。レザーとプラスティックのクオリティも高い。
スペースは適度にある。ホイールベースはXトレイルと同じ2705mmで、後席レッグルームは上々。しかし、ヘッドルームは長身ならやや不満が残る。
興味深いことに、コレオスは5座のみの設定で、おもなライバルと異なり7座が用意されない。英国ルノーのトップであるヴィンセント・トゥレットに言わせれば、7座を求めるファミリー層はグランドセニックをどうぞ、ということらしい。SUV全盛のマーケットにおいて、MPVの妥当性を保つための差別化、という側面もあるだろう。正しい判断かどうかは疑問だが。
走らせるとどうだろう?