ルノー・コレオス2017年モデルに試乗 いま「大型SUV」投入の価値は?
公開 : 2017.07.31 16:40 更新 : 2017.07.31 19:08
コレオスの走行性能を検証
走らせてみての感想は、フレンドリーな野獣といったところだ。パワーは高速道路の速度域なら十分すぎるほどで、175psのディーゼルユニットはフル乗車/フル積載での長距離走行も余裕でこなす。低速トルクにも不足はない。
CVTと聞くとモータージャーナリストはたいてい拒否反応を示すが、それもほとんどのCVTの出来栄えがロクなものではないからだ。
ルノーはこれがより進歩したCVTで、シーケンシャルギアボックスに近いマニュアルモードのシステムを備えていると主張するが、それもある程度までは間違いではない。たいがいのCVTに比べれば、ずっとよくできているといえる。ただし、1/2速で急加速した際には苦戦し、エンジンの不快な唸りを引き起こす。
サスペンションは、運動性より快適性に振ったもので、ハンドリングは安定していて予測しやすいものだ。もっとダイレクトなステアリングと敏捷性を備えているモデルもある。あちらは乗り心地に妥協しつつも、コレオスほどソフトではない。
今回は4WDロックモードでのオフロード走行も体験できたが、これは前後トルク配分を50:50に固定するもので、40km/h以下で使用できる。
ちなみに、最低地上高は210mmだ。ひどい湿地を舞台にしたわけではないが、雨の降る酷暑のコンディション下で、コレオスはしっかりと路面を捉える。
特に、少なくとも運転席からは45°くらいありそうに見える険しい坂道の登り始めでそれが感じられた。