バイヤーズガイド(1) シトロエン2CV チェック項目や「買い」の1台は?

公開 : 2017.08.11 15:10  更新 : 2021.03.05 21:43

インテリアのチェック項目

大半のエコノミーカーと違い、2CVは室内にゆとりがあり、大きな荷物を載せるときやピクニックの時にリアシートを簡単に取り外せるのも、2CVのアイコニックな部分である。

コンポーネントが軽量で構造もシンプルなため、ファクトリーではなく、自宅でもレストアができるのは大きな魅力。大半の2CVはプラットフォームシャシーが交換されているのをご存知の方も多いのではないだろうか。

亜鉛メッキで保護すれば完全に錆を防ぐことができるのはもちろんだが、よくメンテナンスをすればメッキ保護でなくとも十分である。

ちなみにボディは溶接して補強してある部分が多いことをお忘れなく。

もし錆を見つけたら安易にパテで塞ぐのではなく、きちんと溶接されているかチェックしよう。あとは水が浸入した跡がないかもチェックした方がいいだろう。

腐食についても押さえよう

フロントガラスのシーリングゴムやエアベントのフラップシールから水が侵入するのはよくあること。水はフロアとシャシーを徐々に腐食させる。

特に後期モデルは、侵食してから10年もしないうちにフレームが腐食してしまう場合がある。中でもポルトガルで生産されたものは、後期のモデル(フランスで製造されたもの)ほど錆に弱い。

極端な場合、構造部品が折れ曲がり、フロントフェンダーの後ろからボンネットのヒンジにかけてパネルに亀裂が入ることもある。

だが、これを修復すると、パネルに三角の膨らみができてしまうというリスクもある。この状態のクルマを手に入れたら、かなりの出費を覚悟した方がいいだろう。決してそのままの状態で走らせてはならない。

と、ここまで些か警告文が長かったような気もするが、2CVを所有することは、両手を広げて温かくを迎え入れてくれる、世界中のエンスーたちの巨大ファミリーに仲間入りする権利を手にすることと同じである。

ファミリーの一員になれば、あらゆる方向から救いの手を差し伸べてくれるはずだ。もう、ひとりで悩む必要はない。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事