ランドローバー・ディスカバリーで行く JLRスロバキア新工場への旅(後編)
公開 : 2017.08.06 19:40
2000kmを走破しても愛おしい
しかし、低い目線の風景から、ビルが立ち並ぶ自動車工場の全容を想像するのは易しいことではない。必要なのは、上から眺めることができる、エレベーターである。
別れを告げる時に気が付いたのだが、施設はちょっとした丘から眺めることができるが、ホワイト・ボディがどのようにして、ペイント工場へ送り込まれるかを眺望するには、もっと高いところへ行く必要がある。
内装やアッセンブリーライン、無数の部品が組み付けられてクルマとして完成する様を見渡すにはそうするしかないのだ。しかし、遅すぎた。そして、われわれはまたクルマの中で夜を過ごすことになる。
もちろん、このクルマを借り出したのは、仕事のためである。わたしにだって、ポルシェ911に乗りたい時や、メルセデス・ベンツSクラスの気分の時だって、ルノー・トゥインゴに乗りたいこともある。
それぞれに長所短所があるが、扱いが容易で、2000kmを走破しても愛おしく思えるこのクルマに勝るものはない、ということを付け加えておこう。