アルファ・ロメオ・ステルヴィオ 2.2ℓディーゼル「2.2D」 試乗記
公開 : 2017.08.07 11:40 更新 : 2017.08.07 12:23
アルファ・ロメオに求めること
エンジンはガサついた印象だし、電動パワーステアリングの操舵感もリアリティに欠けており、低回転域での力強いトルクによって、低速コーナーではOFFにできないスタビリティコントロールが積極的に介入してしまう。
ガソリンエンジン車では、バランスの良いシャシーと後輪を中心とした動力配分によるダイレクトな印象を生んでいるのにも関わらず、だ。
一方、他のモデルレンジ同様に、軽量で剛性の高いステルヴィオのボディは、荒れた路面でも印象的な乗り味を提供する。
乗り心地、実用性は好印象
大型の20インチホイールを履いたテスト車両ですら、舗装状態の良くないアルプスのワインディングでも好印象だった。
高速で大きな段差を越えても、硬すぎないサスペンションがしっかり動き、素晴らしいボディコントロールをみせる。
実用性も高い。インテリアの仕上げは他のプレミアムブランドの競合モデルと比較すると劣る部分もあるが、フロント、リアシート共に大人でも充分な空間が確保され、ラゲッジスペースも利用しやすい形状で525ℓが確保されている。
「スペシャル」と「ミラノ・エディツィオーネ」のトリムに装備されるパワーシートは、ほとんど体型を選ばずドライビングポジションの調整が可能で、3時間のテストを通じてとても快適だった。
かつての、人間工学を二の次にしたようなイタリア車とは隔世の出来だと言える。