フィアット500、60歳に 「ノース・コースト500」を巡る旅(前編)
公開 : 2017.08.12 20:40 更新 : 2017.08.12 20:58
力は5倍 車重は2倍 全長は30%増
今回のクルマは、最高出力69ps、最大トルク10.4kg-mの、非力なモデルだ。わずか865kgの車重にも関わらず、0-100km/h加速に12.9秒もかかる。このコースを3日間で走破することは、今回のフィアット500にとって大きな挑戦に思える。
カメラマンの撮影機材を積載するために、リアシートを畳んだ。1957年当時の、2シーターレイアウトに敬意を表して。
フロントエンジンのFF、前側ヒンジのドアは、すべて当時のクルマとは逆だが、一方で最高出力は5倍に増え、車重は2倍となり、30%も全長は伸びている。
しばらく走らせると、1838年以来、大麦、酵母、水からウイスキーを生み出してきた、グレンオールド蒸留所から西に伸びる地点にたどり着いた。
6台の巨大な銅製のスチール窯が、ビールのような原液を醸造させてシングルモルトへと生まれ変わらせる。テイスティングのサンプルが準備され、ポルシェのオーナーズクラブ御一行などが来訪するような場所だ。
その後、グレン・キャロンに入ると、並木道は1車線に狭くなり、アップダウンも激しくなる。