フィアット500、60歳に 「ノース・コースト500」を巡る旅(後編)
公開 : 2017.08.13 17:40
人類の歴史にと歩んできたクルマ
このクルマでの大自然の旅はとても良いものだった。
着座位置が高めで、微妙に傾いたずんぐりとしたシートや、オプションの大型ホイールが発するノイズはマイナスポイント。
もっと自然な感覚のステアリングなら、ツイスティな道をより十分に楽しむことができただろう。
しかし、フィアット500の持つ広々とした室内と控えめなパワーが持つ楽しさはそれを上回っていた。
ゆったりとした乗り心地に包まれて、交通量の少ないマジックアワーのドライブは、深く思い出に刻まれるものだった。
確かに、フィアット500はパワーよりも車重の方が優っていたが、長く寄り添った家族との思い出のように、それを上回る記憶が残った。