回顧録(4) BMW 8シリーズ(E31) 新型の吉凶も占う
公開 : 2017.08.13 16:10
8シリーズ 走らせた印象は?
楽しいのだが、しかしタイトなコーナーでは、このクルマの自重が牙をむき、フロントはグリップを失いノーズは意図しない方向へ向き始める。事後的に何を施しても素性を覆すことはできない。
窪みや轍で足を捕られると、ハードなサスペンションの採用も伴って、衝撃はキャビンを直撃し、大きなGTカーとしては好ましくないキャラクターを示す。
8シリーズは、結局のところ妥協の産物であることがわかる。
ただ、欠点は多いが、8シリーズは愛すべきクルマである。
シャープなエクステリア、囲まれる様なインテリア、軽いアクセルでも魅力的な音色を奏でる840CiのV8エンジンは、何物にも代えがたく、ピラーレスのドアと巨大なサンルーフから成るキャビンは、オープンカーにも匹敵するほど開放的である。
さて、噂されている新型「8シリーズ」はどんなものになるのだろう?