韓国サンヨンの新SUV「レクストン」 現在のレベルは? 試乗記
公開 : 2017.08.15 12:10 更新 : 2021.03.05 21:35
■どんな感じ?
最上級グレードの内装◎
もし最初に見たサンヨンのインテリアが最上級グレードであるアルティメット仕様だとしたら、アイボリーや茶色の、一部にキルティングが施されたレザー仕様のインテリアには、感銘を受けるだろう。
シートの座り心地はよく、ダイヤモンド・ステッチが施されたレザーがダッシュボードの下半分を覆い、10.2インチのインフォテインメントスクリーンとステレオが備わる光景は、豪華な雰囲気にあふれている。
着座位置はランニングボード(踏み板)が必要なほど高い。車内スペースも広いが、サイズ的に3列目シートへ座れる人は限定的だ。
ディーゼルは静か パワー控えめ
ディーゼルエンジンの音は静かだとは言い切れないものの、アイドリング時は気にならないレベルで、7速オートマティックは回転数が上がる前にテンポよく変速していく。
変速マナーは十分になめらか。走行モードはスポーツモードとスノーモードの2種類のみが設定されている。
ただし2.1トンの車重のおかげで、加速はあくまでも旧来的。しかし決して遅いわけではなく、クルージング時の静かさと安楽さは印象的なもの。
一方で出力が不足気味なことは、0-100km/h加速に11秒かかることや185km/hの最高速度を見ると明らかだ。
しかし、上記よりもっと気になることがある。乗り心地だ。
乗り心地△ 走破性は◎
スレートのようになめらかな路面でもない限り、乗り心地が良いとは言えない。
レクストンは、フロント:ダブルウィッシュボーン、リア:マルチリンクサスペンションを備えている一方で、旧式のセパレートシャシーが影響しているのは明らか。
ハイスピードでコーナーを駆け抜けたいという衝動は、まるで波にもまれているような乗り心地ですぐに消えてしまう。
一方で、レクストンはローギアを持つ4輪駆動と十分な最低地上高、アプローチ/デパーチャーアングルで、悪路の走破性が非常に高い。
いくつかの険しいテストコースで試してきたが、ボディの目立ったきしみ音もなく、レクストンは見事に走破できた。