ロールス・ロイス・レイス「ブラック・バッジ」 ルーマニアの旅(前編)
公開 : 2017.08.19 19:40 更新 : 2017.08.19 19:40
ブラック・バッジ そもそも何か?
BMWが指揮を取るようになって、初めて企画された、このパフォーマンスを追求するドライバー向けのクルマは、シャープなエンジンレスポンスと21インチのカーボンファイバーリムのホイールを持ち、0-100km/hを4.3秒で駆け抜ける。
スプリングとダンパーを締め上げたサスペンションによるより俊敏なダイナミクスを提供する。
ロールス・ロイスは、このモデルのエクステリアに未だかつてない大胆な変更を加えた。
レイスを黒で塗っただけではなく、このクルマのグリルのセンターも枠も、そしてフライング・レディさえも黒光りするのである。
レイスのインテリアはどれも素晴らしいが、このモデルのそれは芸術の域である。ヘッドライニングは天の川を想像させ、随所にカーボンファイバーによる装飾が加えられた。
地図上のトランスファガラシャンという名の道は、かつて縦断が不可能であったルーマニアの険しい地域を北から南へ突き抜ける軍用路である。
この道は、かつてのソビエト軍の侵攻へ迅速に対応するために1974年に開通した。
しかし、シビウ近郊の北側に位置するトランシルヴァニア平野から2000m標高を上がったこの道は、クルマ好きにとって考えうる。あらゆるコンビネーションのカーブが点在するたまらない場所である。
緩く傾斜した森林から、岩の多い開けた場所へ出て、最後には雪道となる。