すばらしきタルガの世界(1) フィアットX1/9 vs ホンダCR-Xデルソル
公開 : 2017.08.25 11:40 更新 : 2017.08.25 12:30
不遇のミドエンジンスポーツ
フィアットのこの小さなミドエンジンスポーツは、実力ほどのステータスを得たことがない。
ボディの錆や電気系トラブルの懸念が買い手を慎重にさせ、価格を下げてきたのだ。
しかしX1/9は純粋に楽しいドライバーズカーであり、12km/ℓの低燃費で維持費も安い。
それを見過ごしているのは残念なことだ。
右ハンドルを待たねばならなかったので、英国に導入されたのは発表から5年後の1977年。そしてその翌年、1.3ℓと4速の組み合わせが1.5ℓと5速に進化した。
これはよいが、同時にアメリカ向けのビッグバンパーになったのは嬉しくない変更であった。
今回の取材車、86年型ベルトーネX1/9(82年以降、ベルトーネの商標で販売)はベストな組み合わせだ。
1.5ℓユニットを積み、今や希少なスモールバンパーや小型スポイラーなど、ディテールを1.3ℓ時代のものに交換している。
オーナーはコニー・カキア・カルアーナだが、彼女のパートナーのマーカス・ハリソンがわれわれの試乗会場まで運んできてくれた。