玄人だけわかる? 限定フォード・フォーカスRS「エディション」試乗記
公開 : 2017.08.30 12:40
AMG A45に対抗 ゴルフRを一歩離す
クワイフ製のオートマティック・トルク・バイアス・デフが、前輪の駆動軸に装着されることで、RSのオーナー達は、今まで以上に350psを発揮する2.3ℓターボエンジンのポテンシャルを引き出すことができるようになった。
端的にいうと、標準モデルのRSが、アンダーステアの特性に直面した時に、後輪側を使ったトルクベクタリングを利用して前に進めていたのに対して、新しいデフは、同じことをする時に、より前輪側に主眼をおいている。
前輪駆動モデルのRSもクアイフのデフを同じ目的で使っていたが、今回4輪駆動モデルにも同じデフが奢られる事になったのは、メルセデス-AMGが381psを発揮するA45にダイナミック・プラス・パッケージとして同様の対応を行っている事に対する対抗策でもある。
このアップグレードは、こちらも最近アップグレードされた、ハードウェア的には洗練度に劣るゴルフRに対して、このクルマにテクニカルなアドバンテージを与える事にもなる。
なぜなら、フォルクスワーゲンは、機械的な差動ではなく、ブレーキによってトルクベクタリングを行う、標準的なハルデックス製の4輪駆動システムに依存しているためである。