ベントレー、最高速より快適性重視へ 変わる環境 試される「思考転換」
公開 : 2017.09.03 12:10 更新 : 2017.09.03 12:10
EVでも心を掴むための「発想の転換」
デュルハイマーは時期までは明確に触れなかったが、これらの課題にベントレー自身が主導権を取ると述べた。
「顧客は、自身が何を求めているのかを明確にはわかっていない場合があります。しかし、それは大きな問題ではありません。こちらから提示していけばいいし、それこそがわれわれの使命です」
「たとえば中国では、最高速度より、大気汚染の方が関心を持たれるようになっています」
いっぽうで、デュルハイマーは未来の電化されたベントレーは、エンスージァストに十分アピールできると語る。
「話題となるのは、クルマが発するエモーショナルな部分で、われわれはそれを楽しむための五感と経験があります。たとえば、高速で移動するクルマは、視覚を刺激しますね?」
「クルマの味付け自体が変化しています。以前はカストロールのオイルが放つ、香ばしい香りだったかもしれませんが、今は当然違います。音についても同様です」
「電気自動車は従来のクルマとは大きく異なる音環境を持ちますが、静寂とは贅沢でもあるのです。ある一方の感覚が静まれば、ほかの感覚が高まるもの。わたしは将来に対して非常に楽観的に捉えているのです」