韓国のSUV、レクストンで北朝鮮との国境DMZへ わかったふたつのこと
公開 : 2017.09.18 17:10 更新 : 2021.03.05 21:35
足を運んでわかったふたつのこと
そこからほど近い田園地帯に用意されたレクストンのオフロード性能を試すためのコースは、どうということのないものだった。
やや険しく、轍のできた丘は、四輪駆動の必要もない程度で、わかったことはふたつだけ。
まず、乗り心地は揉みくちゃにされ続けるようなものだということ。次に、このクルマがタフだと感じられること。
以上だ。
この道程でもうひとつ知ったことを挙げるならば、北朝鮮に源流を発する漢江についてだ。写真撮影の背景に選んだそこは、穏やかな静寂に包まれていた。
しかし、手つかずの川岸も、ひと気のなさも、全てすぐそばのDMZに漂う不穏な空気が理由だったのである。
ソウルに戻ると、街の喧騒が、じめじめした陰気なトンネルや国境に向けられた銃座の印象を拭い去ってくれたが、半島の背景にいる大国のリーダーたちがもっとまともだったならば、こんな背筋の寒い思いはしなかっただろう。
ありきたりな締めくくりになってしまうが、このレクストンが、終末戦争後の世界で必要とされるようなことにならぬよう、祈るばかりである。