運転支援、実際にどこまで使える? スバル「ツーリングアシスト」を検証

公開 : 2017.09.08 19:40

どんな感じ?

ツーリングアシスト 何をする? 仕組みは?

先ずはアイサイトのお温習いから。アイサイトの特徴はステレオカメラのみで障害物や前走車との距離や速度差を検出しているのが特徴。視差による立体認識であり、3Dテレビも同じ理屈だ。

カメラ(対物レンズ)間距離に測距精度が比例するため、ミリ波レーダー式と比較すると長距離(高速)の対応性に劣るのが欠点だが、歩行者などレーダーで検出が難しい障害物も検知できるのが特徴。

レーダー式AEBS(衝突回避被害軽減緊急自動制動機能)がステレオカメラを併用するのは歩行者にも対応するためである。

アイサイトはカメラの画像解像度向上やカラー化等のハードウェアの進化とともに衝突回避性能等の機能向上を図り、バージョン3では自動操舵によるLKA(車線維持支援)も加わった。ツーリングアシストはLKAの車線維持能力を高めて、ACC(追従型定速走行装置)同様に全車速型としたのが一番の特徴だ。

バージョン3と最も異なるのは前走車の走行軌跡を車線判定に組み込んだことだ。車道外側線/車線境界線等区分線の認識が難しい状況でも追従走行中は前走車の走行軌跡に準じて自車の走行ラインを制御する。

手放し運転御法度は他のシステム同様だが、側道工事中等々で車線が曖昧な状況の高速道路くらいならステアリングに手を添えているくらいで、前走車に追随して車線を維持してくれる。区分線の認識力も向上したこともあって、以前なら「この程度でギブアップ?」という状況でもLKAが作動維持。実践力は大幅に高まっている。

ただし、バージョン3にはなかった注意も必要だ。

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