「立ち消えになった」コンセプトカー20選 あなたは何台知っている?
公開 : 2017.09.09 06:10
アウディ・アーバン・コンセプト(2011)
オープンボディとクローズドボディが用意されたアウディのアーバンコンセプトは、まるでソープボックス・レーサーで、実際に動力を積んでいるのか訝しんでしまうようなルックスだ。
しかし、これがしっかりと電気の力で走るのだ。シートは前後に1座ずつのタンデム・レイアウトで、メッサーシュミットKR200の四輪版といったところ。
特にクローズド仕様のボディが、戦闘機のキャノピーのように開いて乗降するスタイルなのも、半世紀前のバブルカーを連想させる。
極限まで軽量化するべく、ボディはカーボンファイバーで造られ、たった20psながら最高速度100km/hをマーク。アウディは当初、2013年から999台限定で生産すると発表したが、その後は知らんぷりを決め込んでいる。
キャデラック・エルミラージ(2013)
今回、1社で2台取り上げたのはキャデラックだけだが、先に紹介したシックスティーンも、このエルミラージも、それほどに衝撃的で魅力的な、しかしながらそれぞれに全く異なるデザインの持ち主。
加えて、どちらもラグジュアリーでありながら、パフォーマンスも文句なし。1台に絞れというのは無理な相談だ。エルミラージはまた、けばけばしい派手さで着飾ることを選ばなかった、上品さもたまらないところだ。
お披露目の場が、超高級車が美を競い合うペブルビーチ・コンクール・デレガンスだったというのも、この極めてエレガントな4座クーペにはふさわしいではないか。
とはいえ、500psの4.5ℓV8ツインターボを積む超高級クーペは、たしかにエコなクルマではない。野暮な話だが、いかに優美で魅惑的でも、大勢が燃費だけでハイブリッド実用車を選ぶ世の中では商品として成立しないのだ。
ミニ・スーパーレッジェーラ・ヴィジョン(2015)
これこそ、てっきり市販されるのだと思ったクルマだが、BMWは発表当時、それに一切言及しようとせず、今なお沈黙を守り続けている。
往年のカロッツェリアの名を受け継いだトゥーリング・スーパーレッジェーラがスタイリングを担当し、イタリア・コモ湖畔で開催されたコンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステで発表されたそれは、喝采で迎えられた。
その好評ぶりは、BMWに市販化を検討させたに違いないのだが。もし量産されるなら、ディテールは多少トーンダウンするだろうが、基本的には大きく変えないでほしい。もちろん、屋根が一切備わらないままでは困るが。