TVR 「基本に戻る」戦略は成功しえるか 理想と現実とのギャップも
公開 : 2017.09.10 15:40 更新 : 2017.09.11 11:25
新生TVR、誕生と同時に、あらたな壁にぶつかっていると思うのです。理由のひとつは「ライバルが大きく成長したこと」。喜びをそっとしまいこんで、前進する必要があります。
text:Matt Saunders(マット・ソーンダース)
もくじ
ー TVR 敵のレベルアップにどう挑む?
ー かつてのTVRと現在の「ギャップ」
TVR 敵のレベルアップにどう挑む?
TVRが新しいクーペを発表したが、それは復活に十分なモデルとなるだろうか?
TVRの新モデル、グリフィスは、高性能だが信頼性に欠ける諸刃の剣のようなV8エンジンを外部調達しチューニングしていた、グリフィスやキミーラの時代に戻ったかのようだ。
当時はアル・メリング氏が設計した6気筒と8気筒のエンジンに、しばらくして置き換えられたのだが…。
現状の経営規模と方向性を考えた場合、現実的な戦略だったのだろうが、今後10年間は厳しい状況に置かれることは間違いなさそうだ。
TVRは日常利用も可能なスポーツカーという、収益性も高いニッチマーケットを生み出し、成功させた。
それを上手く引き継いだのはポルシェ・ボクスターだとよく言われる。そして今TVRが目指しているところは、仕上げ品質やユーザビリティでより高い水準を求められる、ポルシェ911だ。