N-BOX試乗 ターボ/NAモデルチェンジ車 「緩い」新型の狙いとは?

公開 : 2017.09.09 21:40

「緩さ」「収まり」 ともに両立

ホンダN-BOXカスタムG・EXターボ・ホンダ・センシング

標準系では多少の「引き締まった」も抜けて、さらにゆるゆるのフットワーク。実のところ新型N-BOXで最も感心させられたのは、この「ゆるゆる」なのだ。

始祖のタントに限らず、頭の重さを意識させるぐらりと揺れるロール感覚はスーパーハイト系の基本。と言うか軽乗用では主流。この緩さは街乗りファミリーカーらしい「和み」の乗り味にもなっている。

ホンダN-BOXカスタムG・EXターボ・ホンダ・センシング

操舵初期の回頭反応は鈍い。堪え性なくロールするが、ロール速度そのものは抑制が利いている。深いロールでも揺り返しは少なく、柔らかなサスチューンではありがちな収まりの悪さはない。

ホンダN-BOXカスタムG・EXターボ・ホンダ・センシング ECONボタン

多くの和み系フットワークのモデルが緩さと収まりの両立点の向上を狙っているが、N-BOXはその中でもトップクラスのまとまりである。S660やジェイドRSにも採用されているアジャイルハンドリングアシストの効果もあるのだろうが、高速コーナーでも意外なほど安定したライントレース性を示した。へなちょこのようで驚くほどしっかり者といった感じだ。

さらにロードノイズも少なく、透過感も低い。軽量小型車特有の「薄っぺら」さが少なく、走りの質感の高さはコンパクトクラスと同等以上である。
 

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