レジェンド・オブ・ザ・アウトバーン 北米の新たなドイツ車イベント
2017.08.18
モントレーウイークに新たに加わったイベントがレジェンド・オブ・ザ・アウトバーンです。イタリア車を中心としたものが多い中、ドイツ車オーナーを対象としたイベントで、回を重ねるごとに人気を高めています。その人気の秘密を解き明かしましょう。
レジェンド・オブ・ザ・アウトバーンは、そのタイトルからも想像できるように、ドイツ車にフォーカスしたイベントだ。ちなみにこのイベントは、BMWカー・クラブ・オブ・アメリカ、メルセデス・ベンツ・クラブ・オブ・アメリカ、そしてアウディ・クラブ・ノースアメリカの正式なクラブイベントとしても公認されているもの。モントレー・カーウイーク期間中には、さまざまなイベントが開催されるが、その中でもここ数年で一気にレジェンド・オブ・ザ・アウトバーンの知名度が高まったのには、このような事情がある。ちなみにこのイベントを見学するための入場料は無料で、これも好評を博している。
BMWカー・クラブ・オブ・アメリカは、今年も独自にコンクール
昨年このイベントで、創立100周年を盛大に祝ったBMWカー・クラブ・オブ・アメリカは、今年も独自にコンクール・プログラムを企画していた。年式やモデルに一切の条件がないオープン・クラスでは、タイヤとホイールを含めたエクステリアのみがジャッジの対象となる「クリーン」、それにインテリアとトランクを加えた「スーパー・クリーン」、さらにエンジンやサスペンションなどのコンディションもジャッジする「コンクール」の各クラス別に。そして今年のスペシャル・クラスとしては、「2002」、「E9系クーペ(2000CS、3.0CS、3.0CSi、3.0CSl)」、「M」、「ヴィンテージ(1923〜1963年に生産されたモデルと、イセッタ、700など)」、「チューナー」、そして「プリザベーション」(生産から30年以上を経過したモデル)の6クラスが設けられ、各々にジャッジが行われた。
メルセデス・ベンツ・クラブ・オブ・アメリカはAMG50周年
メルセデス・ベンツ・クラブ・オブ・アメリカとアウディ・クラブ・ノースアメリカも、独自の演出で、このイベントを盛り上げていた。メルセデス・ベンツのエリアでとりわけ注目されていたのは、今年が創立50周年となるAMG車のギャザリング。SLRマクラーレン、SLS AMG、AMG GTというスーパースポーツはもちろんのこと、かつてメルセデスチューナーとしてのAMGの名を、広く世界に轟かせる原動力ともなった、W124世代のEクラスに、自社製の6ℓ版V型8気筒DOHCエンジンを搭載した「6.0-4Vハンマー」など、ゲストの目を魅了する、そしてAMGのヒストリーを華やかに彩るモデルが、数多く姿を現し、その存在感をアピールしていた。
レジェンド・オブ・ザ・アウトバーンは、2018年もこれまでと同様に、モントレー・カーウイークの金曜日に開催される予定だ。同じ金曜日には他に、ポルシェのワンメイクイベントであり、やはり入場が無料のヴェルクス・リユニオンも例年開催されており、ドイツ車のファンにとっては、このふたつのイベントを訪ねるだけでも、十分にモントレー・カーウイークを楽しむことができるだろう。