TVR新型デビュー記念! 過去の記憶に残るモデルを振り返る(後編)
公開 : 2017.09.17 06:10 更新 : 2021.02.17 17:44
TVRサガリス(2005〜2008年)
破綻前、最後のニューモデルとなったサガリスは、これこそベストTVRとの呼び声高いモデルだ。しかし、それは何をもってTVRのベストを決めるのか、個人の定義に左右されるところが大きい。
サガリスのルックスは、市販TVRで最も熱狂的かもしれない。搭載するのはスピード6の400ps仕様で、0-97km/hは3.7秒、最高速度は298km/hと問答無用の速さを誇る。ベースとなっているのはT350だが、それは登場時、ブレのない走りと、優れた快適性を好ましく思ったクルマだ。
ところが、新車時のエンジンは、既にトラブルシューティングしきっていてもおかしくない運用実績を持ちながら、なぜかひどく信頼性に欠けるものだった。いささか難解だが妥協はなく、いつも興味のそそられるクルマではあるが、いざ手に入れようとすると壁が立ちはだかる。絶対的な販売台数の少なさ、そして、それを受けての高値傾向だ。程度のいい個体を手に入れるなら、最低でも£50,000(754万円)の出費をみておかなくてはいけない。
新生TVR
そして今、TVRは蘇った。もちろん、新型グリフィスが発表されたばかりで、購入どころか試乗すらしてはいないが、英国の至宝が再び輝きを放ちだしたことを喜び、その新たな道のりの幸運を祈りたい。