新型Sクラス試乗 マイナーチェンジ車 リモートパーキング標準装備モデル
公開 : 2017.09.16 11:40
ストローク制御 大きさ/重さをどう抑える?
後席に座って居心地よく贅を愉しむのは当然だが、運転していても同じ感覚だ。半自動化制御の運転支援機能が違和感なく運転ストレスを低減しているのも、その理由のひとつだが、すべてをオフにして自分の意識と判断力、そして肉体的な能力のみで走らせても、目減りはあるものの同様に感じられる。
フットワークはサイズと重量を感じさせる重質なストローク感を特徴にする。大きく重いクルマならではの車格感である。しかし、「大」と「重」のハンデを感じさせないのが見事だ。「大」も「重」も動きを穏やかにするが、揺れ返しや揺れ残りが出やすい。Sクラスのストローク制御は動き出しが緩やかだが、抑えも早い。沈み込みも伸びも変位量は少なめなのに重質な味わいがある。
この特性はコンフォートモードでもスポーツモードでも変わらない。スポーツモードを選択すれば腰はさらに強まるが、路面当たり感に荒さはない。操舵反応が鋭くなるわけでもなく、緊張を持って運転する必要はない。