ケイマンGT4 vs MRスポーツのランドマーク 前編
公開 : 2017.09.16 19:10 更新 : 2017.09.17 13:26
マラネロの新世代の開拓者、F355
そして1994年にF355が発表される。ルカ・ディ・モンテゼーモロの指揮の下で生産された初のフェラーリで、これは1980年代の不調から脱するモデルとなった。その後のマラネロの業績は加速を続け、経営難から脱出するが、やがて自動車業界の長者番付に名を連ねるセルジオ・マルキオンネがフェラーリの会長となった。
フェラーリをスーパーカーの設計において近代化に導いたのがF355だと言える。348の持っていた運動性能の不具合を改善し、パワーステアリングやアダプティブ・ダンパー、F1パドルシフト・セミATなどを搭載し、幅広い層がフェラーリのオーナーとった。
低走行距離で右ハンドル、ベルリネッタ・ボディのマニュアルギアとなると、イギリスでは£80,000(1204万円)はくだらないが、左ハンドルの後期モデルでパドルシフト仕様なら、£15,000(226万円)ほど安く手に入る。今回のテスト車両は、1997年式の走行距離66,000kmで、ブランズ・ハッチにあるフェラーリのディーラーで販売している中古車だ。