ボルボ設立90周年 傑作車、何台存在するのか?(前編)
公開 : 2017.09.23 06:10 更新 : 2019.05.04 13:03
ボルボPV444 (1947)
戦前、ボルボは大きくラグジュアリーなクルマにフォーカスしていたが、戦後は一転して、小さく実用的なクルマ造りへとシフトする。その方針転換をリードしたのがPV444であり、同時にこれは、1956年の春、アメリカ初上陸を果たしたクルマでもある。1958年に導入された改良型の、俗にいうPV544は、フロントウインドウをPV444の分離式に対して一体型としていた。
ボルボPV445 ドロップヘッド(1949)
多彩な個性を主張するコーチビルダー向けにシャシーのみで販売されていたPV444は、PV445として1949年より販売された。バルボやリングボーグといったコーチビルダーがドロップヘッドPV444を造ったが、極めて少数である。
ボルボ・デュエット(1953)
1950年代、ステーションワゴンという定義は存在しないに等しかった。コーチビルダーによってシューティングブレークは造られていたが、メーカーがまだサルーンにフォーカスしていた為、ボルボのエステート発表は大きな反響を呼んだ。PV445のプラットフォームを使ったデュエットは、1969年まで製造が続けられた。
ボルボP1900 (1954)
1953年にアッサール・ガブリエルソンがアメリカを訪れた時、ヨーロッパのスポーツカーがいかにポピュラーであるかを目の当たりにした。グラスファイバーを導入した新型コルベットを造るシボレーの工場を見学した彼は、プラスティックのボディを持ったスポーツカーの開発を決意する。しかし、高価で脆弱だったP1900は、僅か68台が出荷された後に、その生産が打ち切られる。
しかし、えもいえぬエレガントなスタイルと、風変わりな個性が、評価され、今日では$10万以上で取引されている。