シボレー・コルベット・スティングレー vs ジャガーE-タイプ vs トヨタ2000GT(最終回)
公開 : 2017.09.28 19:50 更新 : 2017.09.29 01:18
走らせて、はじめて気がつくこと
日本車らしいというのはつまり、「うららか」なのだ。
排気量はE-タイプより2ℓ控え目なのだけれど、低回転域の吹け上がりはE-タイプの6気筒そっくりなのには驚いた。
マホガニー(赤褐色)のギアレバーを押しこむにはやや力を要すが、日本製の5速ギアボックスは精緻でポジティブ。7000rpmまで熱烈に吹け上がり、どの回転域をとっても安心感がある。ギアボックスの滑りひとつ見せない出来栄えにも驚かされた。
E-タイプに101psも差を付けられているにも関わらず、クラウン・ベースのヤマハによってチューンアップされたエンジンは驚くほど溌溂としている。確かにE-タイプには速さにおいて一歩及ばないのだが、少なくとも数値が示す以上の体感的な速さがある。
ステアリングは軽くはないものの、入力に対する反応はかなり素早い。シャシーの性能による貢献も大きいはずだ。
乗り心地は非常によくロールは大きめ。ただし、予告なくアンダーステア気味になることがあった。スリムな165 SR15ミシュラン製XZXに起因するオーバーステアも突如として顔を出すため、ミドルコーナーの脱出時には注意が必要だ。