「小さくない」ミニの時代 歴史上の反省、今後の野望は? インタビュー
公開 : 2017.09.30 10:10
ミニと聞いて思い浮かべるのは、かつてのあのミニでしょうか。それとも「小さくない」ミニのほうですか? ミニはいま、何を考え、どんなことを目標としているのでしょう。聞いてみました。
もくじ
ー ミニではないミニ 今後は何を見据える?
ー 増やしすぎた派生車種 イメージの転換
ー 7車種中5車種しか認知されていない?
ー 電動化 そして次世代モビリティ
ミニではないミニ 今後は何を見据える?
ミニは、多様性を持つようになり、実用性が増しただけでなく、装備も充実した。ただミニはミニと呼べるほどもはや小さくない。今後ミニがどのような展開をみせるのかと訝しむのは、あなただけではないだろう。
この16年で400万台のミニが造られた。オリジナルのミニの41年間の台数である540万台に及ばんとしている。新生ミニは、これまで10種類の車種を導入し、110の国々で販売されてきた。ハッチバック・モデルは、常時イギリスにおけるベストセラーモデルの10位以内に位置する。
ミニの現在がどうであるかを理解するためには、ミニが辿ってきた軌跡を理解する必要がある。そういった場合、ミニUKのディレクターであるクリス・ブラウンリッジ以上の適任はいない。
「2001年当時、プレミアム・スモールカーという概念は存在しませんでした。おそらくミニは、その差別化を訴えた初めてのブランドです。われわれは商品として優れたものを持っていただけではなく、大胆なマーケティングのアプローチを取り入れました」と彼は説明する。
「多分、われわれは、ブラックユーモアを広告に取り入れた最初のブランドでもあるでしょう。商品は、差別化に焦点を置き、ブランドのポジショニングもユニークでした。結果、販売は大成功でした」
次の一手は、多様化であった。コンバーチブルから始まり、クラブマン、カントリーマン、ロードスター、クーペ、そしてペースマンと続く。ただしそれには葛藤や失敗があった。これについても聞いてみよう。