初代ランドローバー復活、化学会社が計画 JLRとの衝突は? インタビュー

公開 : 2017.10.01 17:10

現代版ディフェンダー開発のカギは3つ

「グレネーディアーには、念頭に置くべき3つのカギとなる長所があります。それはデザインと性能、そして信頼性です」とラトクリフは述べる。

「わたしたちは、オフロード性能の面でディフェンダーを超える必要はありません。なぜなら、そんなことはするまでもないですから。これ以上、改善するところはありません。わたしたちのチャレンジは、ディフェンダーの能力を、現代が求める安全性やエミッションなど各種法規制に適合するクルマで再現することです。何より、オンロード向けに和らげてはいけません。オフローダーと呼ばれるものの多くがそれをしていますが、そうした妥協を受け入れてはいけないのです」。

ラトクリフが言うには、イネオスは極めて綿密なドイツ式のクルマ造りを適用し、一流の部品サプライヤーと密接に連動して、卓越した頑丈さをもたらす既成品のシステムを改修しているのだとか。また、彼らにはオリジナルのディフェンダーの造り方をなぞったうえで、それを改良できると信じるに足るアイデアがあるという。

ランドローバーはなぜ、腐食対策を手のかかるアルミボディーに求め、オリジナルの亜鉛メッキスティールシャシーを捨てたのか、理解できません。英国では20世紀に入る頃、すでにガルバリウム鋼材の街灯を実用化しているというのに」。

「ランドローバーのオーナーのほとんどは、シャシーを水にさらせば腐食するとわかっていますが、それはまた、ラダーフレームが泥や湿気を取り込みやすいからでもあります。わたしたちは、そうした問題を避ける設計ができます。また、それをしながら、ディフェンダーより快適で、静かで、レイアウトや気密性もよりよくすることが可能です。かつてのクルマの、すべての問題を処理できるのです」。

しかしながら、彼はこう付け加えた。「ただし、デザインは多大な努力が要求されるであろう領域です」。ラトクリフはモダンなカーデザインの多くを軽蔑的に見ており、彼に言わせれば、多くのクルマはゼリー型から出てきたようなものだということになる。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事