アルファ・スパイダーの系譜を探る(2) シリーズ1/2 試乗記
公開 : 2017.10.02 11:40
インテリアはシンプル 「ボートテール」に注目
シリーズ1のインテリアはシンプルだが均整のとれたデザインだ。メーターは大きくて見やすく、シートはジュリエッタよりゆったりしたサイズ。フロアにはラバー製のマットを備える。
フロア側にヒンジがあるペダルは最初は奇妙な感覚だし、ペダル同士がやや接近しすぎているが、一方、ソフトトップは片手で簡単に開けられる。リアの長くて浅いトランクは週末に必要なすべてを収納できる大きさだ。
シリーズ1の「ボートテール」のリアスタイルは、ピニンファリーナが50年代半ばからショーカーで試していたもの。ロマンチックなデザインだったが、より合理的なカムテールのシリーズ2(もはやデュエットとは呼ばない)になってロマンスは失われてしまったと思う。
しかし、アルファが70年代に向けてスパイダーを苦もなく進化させ、さらに大きな成功を収めたのは注目すべきことだ。実際のところ、ただリアエンドを切り落としただけではない。
フロントウインドウを寝かせ、ドアウインドウのタンブル(内側への傾き)も強め、ドアハンドルはフラッシュサーフェスの洒落たデザインに変更されている。70年に登場したシリーズ2は1750だったが、翌年には134psの2ℓの2000がそれに取って代わった。