新型スイフト・スポーツ(ZC33S)試乗 1.4ℓターボ 6MTと6AT
公開 : 2017.10.02 06:10
10mmくらいの突き上げでは…
こういった懐深い動力性能を支えるシャシー性能もまた懐深い。段差高10mmくらいの瞬間的な突き上げでは硬さを意識するが、微小域から深い領域まで連続性のあるストローク制御が軽量小型車らしからぬ良質な乗り心地を示す。据わりよく腰のある動きは上級クラスにも似た味わいである。
軽量小型の有利さは操舵初期反応に活かされている。切った分だけ鼻が入ってくる感じだ。しかし、加減速に伴う方向性の乱れは抑えられていて、巻き込むような挙動が少ない。後輪をがっちりグリップさせて、前輪でぐいぐい引き込むハンドリングは操舵や加減速による修正操作を不要とする。速度を適切に保てば思い通りのラインをトレースできる。
タイトなワインディングも得意なハンドリングだが、クラス内相対で圧倒的な強味となるのは高速域の安定性。コーナリングも直進性も立派に高性能ツーリングカーの領域にある。しかも、ACCに自動操舵補正を行うLKAも採用されているのだ。