新型スイフト・スポーツ(ZC33S)試乗 1.4ℓターボ 6MTと6AT
公開 : 2017.10.02 06:10
ただし、作動領域はACCが40km/h以上、LKAは65km/h以上。LKAは65km/h(作動状態からは60km/h以下)では操舵支援が解除されて、警報のみになる。LKAの半自動操舵による操舵支援が巧み。逸脱補正式なのだが、介入タイミングと操舵量が絶妙。サイドミラーで確認すると車体と区分線が重なる少し前に、手首のアクションほどの操舵量で、ほぼ車線方向に戻す。自分で運転していても「こんな感じ」の修正舵なのだ。
出来がいいので解除されると、もったいない気分になる。全車速とは言わないまでもACCの作動領域くらい支援すれば有り難みも倍増すると思うのだが…
「買い」か?
RStとの価格差 それだけの価値は?
ACCやLKAを含むセーフティパッケージ装着時のMT車の価格は約192万円(試乗車はさらに全方位モニター用カメラパッケージ装着:約198万円)。AT車は約7万円高である。スイフトのRSt(1ℓターボ/6速AT)のセーフティパッケージ仕様は約180万円。MT車なら12万円高、AT車なら19万円高である。それだけの価値はあるか? おおありである。内外装も走りの質感も高速の安心感も格上。運転支援装備の充実はスイフト・スポーツを選ぶ大きな理由のひとつになるはずだ。
MTは扱いやすく、それでいてマニュアルシフティングを楽しくさせる勘所も巧み。深く踏み込んだ時には踏力、浅いところはストロークを主としたブレーキフィールはタウンユースとスポーティ走行を上手く両立している。ATは6速のリズミカルな変速もパドルシフトの攻め感もあり、通常時は大トルクで回転数を抑えた余力感たっぷりの走り。MT/ATのどちらを選ぶかは使い方次第だが、良質なスポーティカーを求めるにしても、コンパクトな本格ツアラーを求めるにしても、スイフト・スポーツは間違いなく筆頭候補である。
スズキ・スイフト・スポーツのスペック(セーフティパッケージ/全方位モニター用カメラパッケージ装着車)
6速マニュアル車
価格 | 1,980,720円 |
全長×全幅×全高 | 3890×1735×1500mm |
燃費 | 16.4km/ℓ |
CO2排出量 | 141.6g/km |
乾燥重量 | 970kg |
エンジン | 直列4気筒1371ccターボ |
最高出力 | 140ps/5500rpm |
最大トルク | 23.4kg-m/2500-3500rpm |
ギアボックス | 6速マニュアル |
6速オートマティック車(差分のみ)
価格 | 2,050,920円 |
燃費 | 16.2km/ℓ |
CO2排出量 | 143.3g/km |
乾燥重量 | 990kg |
ギアボックス | 6速オートマティック |