アルファ・スパイダーの系譜を探る(最終回) シリーズ3/4/916 試乗記
公開 : 2017.10.03 11:10
(おまけ)ブレラ/スパイダーの苦悩
ブレラ・コンセプトのイメージを保ってアルファが2006年に量産ブレラを送り出したとき、エンスージァストたちは息を飲んだ。FFになったGTV/スパイダーには運転する楽しさが足りなかったというのも理由に挙げられるだろう。
このゴージャスなクーペとそこから必然的に派生するスパイダーは、アルファのスポーティな輝きを復活させてくれただろうか? 残念ながら、答えはノーだった。
クーペのブレラは確かにGTVより進化した。最上級のV6仕様では4WDも選べた。しかしルーフを切り落としたスパイダーは、そのピニンファリーナのデザインの裏側にあるべき本質が失われていた。お馴染みの問題点はスカットル・シェイクだ。そこにおぞましい記憶が蘇る。パンチの効いたターボディーゼルや、懐かしい「1750」のバッジを復活させるガソリンのターボエンジンなどで、少なくとも洗練させようとはしていたのだが…。
ブレラ/スパイダーの生産は2010年に終結。それから4年後、今年のジュネーブショーでか「スパイダー」の名がミドエンジンの4Cのオープンモデルとして復活した。