フェラーリ70周年式典 1000台の跳ね馬が集結
2017.09.08-10
夜は「ロッソ 70」ショーに興じる
オークションを終えた土曜の夜は、70周年を記念した「ロッソ 70」ショーが開かれ、この週末のもうひとつのハイライトとなった。夕刻から続いたあいにくの雨も、ショーが始まる午後9時30分に近づくとしだいに雨足が強くなってしまった。しかしショーは、そんな悪天候を吹き飛ばすような素晴らしいものだった。
まずセルジオ・マルキオンネ会長の歓迎の辞に続いて、イタリア軍による国旗の掲揚から始まった。降りしきる雨がさながら演出されたように見える中、まず創始者エンツォ・フェラーリが掲げた独特のビジョンと夢を、プロジェクション・マッピングとステージ上の演劇で振り返った。続いて今や世界を代表するブランドとなったフェラーリの、これまでに歩んできた栄光の歴史を華麗に紹介。モデナにあった最初のワークショップを思わせるシーンが投影され、そこから最初のモデルである125Sが姿を見せた。
そのあと1940年代のシーンが舞台上で演じられ、1950年代はハリウッドのイメージの中250GTカリフォルニア・スパイダーが登場。1960年代はビートルズを思わせるマッシュルームカットの若者と250GTO、1970年代はディスコサウンドと’70年代ファッションとともに365GT4 BBと各時代を思い起こさせるシチュエーションとモデルが登場した。このあとも各年代が紹介され、現在のシーンには70周年を記念するラ フェラーリ・アペルタが登場し、最初のモデルとなる125S(後年製作されたものだが…)とともに並べられ、イタリアらしく女性オペラ歌手による独唱でショーを盛り上げた。
続いてステージ前のコースには750モンツァ、F40LM、348チャレンジ、333SP、458GT3などの歴代のレーシングモデルがエグゾーストノートを響かせながら整列。ちょっとの間をおいてステージ上にFXX-Kが登場。コクピットから降りてきたのはF1パイロットのセバスチャン・ベッテルで、会場は歓声に包まれた。
ベッテル、ライコネン登場
ショーはさらに続き、フェラーリに栄光をもたらした歴代のF1ドライバーがスクリーンで紹介されたのち、ベッテルとライコネンが登壇し応援してくれているファンに謝意を語った。続いてミハエル・シューマッハーの活躍と当時のコメントが紹介され、そこには励ましのメッセージも添えられていた。その直後F1サウンドがフィオラーノに響き渡り、ステージ前を駆け抜けた。まさにフェラーリならではの演出で、観客は大感激。
フェラーリ70年の絵巻物が目前で実際に披露され、参加者はそれぞれにフェラーリの思い出を改めてトレースしていたようだ。
オフィシャルショーが終了した午後11時からは、熱心なフェラリスティとして知られるジャミロ・クワイのライブショーが行われ、こちらも大盛り上がりだった。