マツダ「SKYACTIV-X」なぜ注目? 新プラットフォームも検証 試乗記
公開 : 2017.10.10 15:00 更新 : 2017.10.11 00:55
2.0ℓで190ps/23.5kg-mめざす
機械的な圧縮比は16.0だそうだが、筒内圧センサーとスパークプラグ制御を組み合わせることで、事実上の圧縮比を緻密に制御することで、自己着火をコントロールするのだという。
さらにスカイアクティブXには大量の吸入空気を確保するために小型のコンプレッサーが備わる。つまり、全体像としてはスーパーチャージャーエンジンである。
とにもかくにも、世界初の自己着火ガソリンエンジンをカタチにしつつあるマツダのスカイアクティブXは、2.0ℓの排気量で190ps/23.5kg-mを達成するべく開発中である。
燃費は現行スカイアクティブGに対して15%以上の改善を目指しているというから、従来型エンジンだと2.3〜2.4ℓクラスの性能で、プリウスに大きく引けを取らない燃費……といったところか。なるほど、純エンジン車としてはアタマひとつ抜けた性能と燃費になる。
今回のプロトタイプは、そんなスカイアクティブXを、それと同時デビューとなる次世代プラットフォームに搭載したクルマである。
現時点では「スカイアクティブ・ビークルアーキテクチャ」と呼ばれているマツダ次世代プラットフォームは「バネ上の動きをいかに連続的に滑らかにするか=走行中に乗っている人間の頭部をいかにピタリと動かさないか」が最大のテーマだそうである。核となるボディ構造では、対角線上の剛性確保にとくに留意しているのが特徴である。
注目すべきは次期アクセラを想定していると思しき新世代プラットフォームのリアサスペンションが、現行のマルチリンクから、よりシンプルなトーションビームに変わっていることだ。
上級モデル用にはマルチリンクの可能性もあるようだが、アクセラにかぎっていえば、現行より若干の後退感があるのは否定できない。
ただ、担当エンジニアは「連続性という意味ではトーションビームにメリットがあり、またトーションビームの乗り心地や路面追従性の弱点を補うために、コイルスプリングに秘密があるんです」と語っていた。
また、今回は開発初期段階からタイヤやシートも同時開発しているのが新しい。