たったの3日間! ベントレー・ベンテイガで全てめぐる 英国の自動車工場(1)

公開 : 2017.10.14 16:10

1日目

日産サンダーランド工場へ

この長距離ミッションをこなすために、われわれは最初から最高の移動手段を選んだ。

英国流の気品と素晴らしい居心地のキャビンに加え、85ℓの巨大な燃料タンクによってもたらされる航続距離が、ベントレーベンテイガのディーゼルモデルを選択した理由だ。

AUTOCAR編集部からウィアサイドまでは、降り続く雨の中の4時間のドライブだったが、到着した時点で燃料計はまだ半分の量を指していた。予想通りだ。

サンダーランドを英国の自動車産業の中心と呼ぶことはできないが、日産サンダーランド工場はヨーロッパで最も生産性の高い工場のひとつである。

英国のトータルではジャガーランドローバー(JLR)の方がより多くのクルマを生産しているかもしれないが、ほかには50万台にのぼるキャシュカイジュークインフィニティQ30、そして少量ではあるがリーフまで生産するこのサンダーランド工場に対抗できるところは無い。

この工場では7000人が働いており、地元経済における重要性というのは、われわれが訪問した2日後に、全従業員に対して名誉市民賞が授与されるという事実が証明しているだろう。(ただし、誰もこの賞が何の役に立つのか知らないようではあったが)

ここでひとつ問題が起こった。われわれの計画では各工場の生産車両全てを屋外で撮影したかったのだが、ここには出荷を待つ真っ新なキャシュカイが1台あるのみで、ほかに撮影可能な車両は1台も無かった。

「工場からクルマを持ち出すことがどれほど大変か、ご理解頂けないでしょうか」と申し訳なさそうに工場広報のスチュアート・ボイドは言う。

リバプールまでは丁度3時間で向かわなければならない。ウロウロしている暇はないので、口うるさいカメラマンとわたしは、わがベンテイガによるタイムワープに身を委ねることにして、直ぐに再び南へと向かい始めた。

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