たったの3日間! ベントレー・ベンテイガで全てめぐる 英国の自動車工場(3)
公開 : 2017.10.15 19:10
トリを飾るのは「あの」メーカー
すぐにベンテイガは再び東を目指し始めたが、M25は交通量を増してわれわれのスケジュールをますます遅らせたのである。マクラーレンとケーターハムの違いはほぼ全てに渡る。ダートフォード工場に向かう道には大破したシトロエンが放置されていた。サイネージと外に並べられたセブン以外には、全く工場を示すものは無い。
しかし、アリエル同様、ケーターハムもまた自分たちの顧客を知っており、彼らが望むものを提供することで44年間も繁栄してきたのである。従業員と生産台数は2005年から殆ど変わっていない。
しかし時間はわれわれの味方ではなく、ますます増える交通量が、日没くらいにしかヘーゼルにあるロータス工場へ着かないと語っていた。
ベントレーのお陰でストレスレベルは依然として低いままであったが、ナビが突然の故障に見舞われて、スクリーンには奇妙なパターンが表示されるだけとなってしまった。それでも道案内はしてくれるようだ。
幸いにもケンブリッジを通過する頃には交通量が減り始め、最近拡張されたA11のお陰でベントレーはその大陸横断性能を見せつけることとなった。
ヘーゼルに近づくにつれ日中の明るさは失われていったが、広報マネージャーのアラスター・フローレンスはわれわれのために遅くまで待っていてくれた。
そこには奇妙な雰囲気が漂っていた。ダニー・バハーがCEOだった時代に始めた拡張工事の骨組みが半ば完成したまま、メインの組立エリアの横にそのまま放置されているが、ヘーゼルの潮目は最近変わりつつある。
セールスが上向いて来ており、更にはジーリーによる買収の発表もあった。手放しで喜ぶにはまだ早いものの、この辺りでわれわれの旅を締めくくることにしよう。
今回われわれは巨大な多国籍企業から、英国を特徴付ける小規模メーカーまでを幅広く訪問することで、英国の自動車業界の規模と重要性を再確認した。これは誇るべき伝統であり、次の12年間もこの伝統が守られることを願っている。